Japan Arts
11/27/16 (Sun)
Open Time 13:15 / Play Start 14:00
Suntory Hall
(Tokyo)
Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
Mariss Jansons, Chefdirigent
Mahler
Symphony No.9 in D major
~最高の芸術水準をきわめる名コンビ~
今さら言うまでもないことながら、ヤンソンスは世界の指揮界の頂点に立って活躍する巨匠である。首席指揮者をつとめるバイエルン放送交響楽団をはじめ、つい先頃まで同時に同じ任にあったロイヤル・コンセルトヘボウ管、さらにベルリン・フィル、ウィーン・フィルとも、きわめて密接な関係にある。このヨーロッパ4大オーケストラから、等しく、これほど厚い信頼を寄せられる指揮者は、これまで一人もいなかった。
音符の背後にある意味にまで共感豊かに迫る作品解釈から生まれる演奏は、オーケストラの表現意欲と集中力をつねに最大限に発揮させた周密かつ豊穣な交響世界をつくり上げる。私たち聴衆の充足感は測り知れない。
バイエルン放送交響楽団とは、今年の3月から4月にかけて、ウィーン、パリ、ルツェルン、マドリードなどのヨーロッパ各都市をめぐるツアーと、ニューヨーク、シカゴなどを訪ねるアメリカ・カナダ・ツアーを終えたばかりだ。プログラムとして、マーラーの交響曲第5番あるいはショスタコーヴィチの《レニングラード》交響曲のどちらかが用意されていた。幸いにもルツェルンで後者を聴くことができたが、文字通り空前絶後の演奏に、ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団が、今、オーケストラ音楽の最高の芸術水準をきわめていることを、作品への大きな感動とともに改めて心に刻んだ。
さて、この11月は、そのヤンソンスとバイエルン放送交響楽団の待望の日本公演である。曲目にはヤンソンスが得意とする大曲が選ばれている。マーラーの交響曲第9番は、おそらく、マーラーの全交響曲中でヤンソンスが最も得意とする作品だ。これまでにマーラーの全9曲を指揮して大好評を博してきたヤンソンスのマーラー演奏のひとつの集大成を聴くことになろう。全身を震かんさせるような決定的なマーラー体験が約束されている。
いっぽう、ストラヴィンスキーの《火の鳥》も、オーケストラを自在に操る名手として名高いヤンソンスの十八番のひとつだ。究極のオーケストラ演奏に目を見張ることになろう。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲はジル・ハシャムが独奏だ。なんと豪華な一夜であろう。
岩下眞好(慶應義塾大学名誉教授)
S席:32,400円(31,300円)/A席:27,000円(25,900円)/B席:21,600円(20,500円)/C席:16,200円(15,100円)/D席:10,800円(9,700円)
主催者HP https://www.japanarts.co.jp/concert/concert_detail.php?id=480