Japan Arts
2016年10月15日(Sat)
開場 11:15 / 開演 12:00
2016年10月16日(Sun)
開場 13:15 / 開演 14:00
東京文化会館
(Tokyo)
マリインスキー・オペラ「エフゲニー・オネーギン」
マリインスキー・オペラ
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
オネーギン:アレクセイ・マルコフ(10/15)
タチヤーナ:マリア・バヤンキナ(10/15)
レンスキー:エフゲニー・アフメドフ(10/15)
オルガ:エカテリーナ・セルゲイエワ(10/15)
グレーミン侯爵:エドワルド・ツァンガ(10/15)
オネーギン:ロマン・ブルデンコ(10/16)
タチヤーナ:エカテリーナ・ゴンチャロワ(10/16)
レンスキー:ディミトリー・コルチャック(10/16)
オルガ:ユリア・マトーチュキナ(10/16)
グレーミン侯爵:ミハイル・ペトレンコ(10/16)
チャイコフスキー
エフゲニー・オネーギン
ゲルギエフも胸を張る、「これが、理想の《オネーギン》だ!」
幕が上がると、春らんまんの田園風景。一面に転がるリンゴ(何と、5000個とか!)の中を、村娘や若者が駆け回る。正に“人生の春”を象徴するようなこのシーンから、ステパニュク新演出の《エフゲニー・オネーギン》は始まる。ロシアの国民的詩人プーシキンが同名の小説を発表した1832年から、主人公オネーギンやタチヤーナやレンスキーはロシア人の永遠の若者像になり、韻を踏んだその文章を、おとなも子供も愛唱した。優しい心のチャイコフスキーは、若者たちの純真さに深く共感し、精魂傾けてオペラにした。そのオペラが世に出た1878年からは、全世界のオペラ・ファンを魅了して止まない。
このオペラの何が万人の胸を打つのか?
誰もが涙してきた青春の儚さか?初恋の切なさか?失恋の絶望か?それらをこの上なく美しく歌い上げるチャイコフスキーの音楽か? 主人公たちは皆若い。10代後半から、せいぜい20代の半ばだ。故にチャイコフスキーは、初演の主役陣にモスクワ音楽院の学生を望んだ。作曲者が熱望したその通りの舞台が、今回、日本で実現する。それが出来るのは、マリインスキー・アカデミーに在籍中もしくは出身の若手スターを数多く抱える、マリンスキー・オペラだけだ。ゲルギエフ自身「これは《オネーギン》の理想的なプロダクションだ!」と胸を張る。舞台には若いエネルギーが充満し、それがオーケストラに乗り移り、それを上回るエネルギーでゲルギエフが統率する。 舞台美術も真のロシアを再現して素晴らしい。とりわけ第3幕、ネヴァ川を臨む宮殿の舞踏会シーンでは、その幻想美に客席から拍手が湧き起こる。ロシア・オペラを初めて観る方も、様々な《オネーギン》を観て来た方も、大満足すること間違いなし。何しろ、毎シーズン幾通りもの《オネーギン》が舞台に掛かるロシアで、「これだけはいつも満員」というのだから。
ひのまどか(音楽作家)
S¥43,200 A¥36,700 B¥27,000 C¥19,400 D¥10,800 (税込)